レコードの良さとデジタル化する理由

管理者自身の体験として
そもそも私自身は1970年代に洋楽ロックの洗礼を受け、リアルタイムでレコードに親しんでいたのですが、現在までずっとレコード一筋だった訳ではありません。オーディオCDが登場すると、その便利さに惹かれてしばらくはCDを主に聴く様になりましたし、場所を取らないメリットもあり、あろうことか一部のレコードを処分してCDに買い直してしまったのでした。しかしその後皮肉なことに2001年頃左耳の突発性難聴を発症、CDの音が耳に刺さる感じになり、音楽を聴くことが段々と楽しくなくなってしまうのです。
幸いなことに音楽を通じて知り合った友人の影響で再びレコードを聴き始め、思いたってレコードの音をパソコンに取り込んでCD-R化して聴いてみました。すると同じ音源でも販売されているCDよりも遥かにソフトで聴き易く、また音楽的にも優れているように思えました。当時もそれほど高価なオーディオ機材を所有していませんでしたが、明らかに分かるほどの音質、そして体験の違いだったのです。

レコードのデジタル化の手段の変遷
CD全盛時はやはりCDフォーマットでのデジタル化が主流であったと思います。2020年現在では、有料配信など業界でのハイレゾへの取り組みも成熟し、また音楽を聴く方法もCDからサブスクなどに移行しつつあることからCDフォーマットへのデジタル化は意味は大分薄くなったのではないでしょうか。逆にハイレゾ機材の発達によって、レコードをデジタル化した際の音の再現性はアナログの音質にますます近づいていると思います。MP3などの圧縮フォーマットからDSD5.6MHzまで、聴取環境による選択肢も増えました。(私自身は、レコードのデジタル化に際してはDSF2.8MHzで取り込み、自宅ではそのフォーマットのまま聴き、カーステレオではMP3に変換して楽しんでおります)

レコードをデジタル化する意味とは
レコード全盛時には「音楽は音楽に集中して聴くもの」でした。1960~70年代から音楽に親しんでこられた方々は、「部屋を暗くしてLP1枚を聴き通す」体験に覚えがあるのではないでしょうか(笑)。もちろん現在でも、「レコードの音をできるだけ良い音で聴く」一番の方法は、「アナログの優秀な機材でレコードを聴く」ことですが、いまは何かをしながら音楽を聴く人の方が多いですよね?せっかく車の運転中や散歩をしながら音楽を楽しめる機器もあるのですから、かつての様な聴き方にこだわる理由も無いように思えます。それからやはりレコードは取り扱いがなかなか面倒です。保存方法、機材のセッティング、レコード盤のクリーニングなど良い音で聴く為のハードルはデジタル音源に比較してかなり高いと言えます。また、音楽のジャンルによっては現在でもCD化あるいは未配信の音源も数多く存在します。レコードの音をデジタル化する意味は、先ほど申し上げた「耳にやさしい良い音を気軽に聴くことができる」その一点に尽きるように思います。
とは言うものの、レコードプレーヤーが一家に一台あった時代は遥か昔で、CDが登場すると共に音楽は「ながら聴き」するものになり、レコードプレーヤーはCDラジカセなどに代わられて行きました。レコードだけが家に残っていると言う方々も多い事でしょう。「想い出と一体化したレコードだけが沢山残っていながらも聴けない、でも聴いてみたい」あるいは、「レコードのデジタル化をしてみたいが、面倒そうだ」…気になっている方や、レコード音源のデジタル化に興味のある方やご質問のある方もお気軽にお問い合わせください。アドバイスなどを通じてお役に立てることもあろうかと思います!

<hareharecords 代表者プロフィール>
1961年生 岩手県出身
宮城県仙台市在住

管理者の使用機材(ごく一般的システムです)>
アナログプレーヤー/TRIO KP700
カートリッジ/Ortofon MC-Q5 Shure M44-7
フォノイコライザー/合研LAB GK03AP
USB-DAC/KORG DS-DAC-10R
DSDレコーダー/TEAC SD-500HR